院長コラム

Director's Blog

NO.3 脳の構造と新脳針について(~人間のみが獲得している言語について~)

NO.3 脳の構造と新脳針
『人間のみが獲得している言語について』

よく話題になる右脳・左脳…
どこかで聞いたことのあると思いますが、
今回は新脳針と言語の関係についてお話しを致します…

右半球の右脳は感覚の脳(物事を創造し感覚的に考える)
左半球の左脳は言語の脳(物事を論理的に慎重に考える)
人の性格などで大雑把な人、几帳面な人など、いろいろなタイプがあると思いまが、ひょっとして右脳タイプ、左脳タイプに分かれるのかもしれませんね…
大脳は右脳・左脳に分かれていますが、
その特徴として左脳は言語機能と深くかかわり論理的な思考を得意とし、右脳は芸術を理解して感覚的な思考を得意とし左右の脳は脳梁と言った組織で協調を促し人間の豊かな思考力が形成されているのです。
左脳は声や音を認識し言語を発したり文章を書いたりする能力を持ち、
更に思考力では言語による判断や分析、言葉や記号を使い、複雑な計算、時間の概念など『論理的脳』として関わっています。
一方、直観力や創造力に優れているのは右脳であり、イメージやパターンで思考する『感覚脳』と呼ばれています。

 

 

さて、左脳は言語脳ですが…
大切な『ことば』の役割として…
ブローカー野(中枢)=言葉を発したり文字を書いたりする運動性言語野
ウェルニッケ野(中枢)=言葉や文字の意味を理解する感覚性言語野
その言葉や文字に関わる中枢はブローカー野・ウェルニッケ野の二つの言語中枢が
あります。

言葉はあらゆる感覚が即座に各回で処理され『ことば』として発し、
過去の生きてきた体験記憶、その場の状況を感じ取り、聞いて、見て、感じて判断するのです。
”カナ”、”漢字”、”ひらがな” などの返還は角回で処理され、二つの言語中枢と脳の後方にある視覚からの情報を視覚野・聞き取りからの情報は側頭葉にある聴覚野、頭頂部にある感覚野や運動野と情報を処理する前頭葉との神経回路がネットワークを繋げ言葉として発信されるのです。

新脳針では言葉遅れの子ども達や大人の言語障害の方々へは必ずこの左脳のブローカー・ウェルニッケエリアへ刺鍼、そして頭頂部の(運動野・感覚野)、前頭葉、後頭葉、側頭葉と喉にある金津・玉液など奇穴と組み合わせ0,7ミリアンペア微弱電流を流し神経回路のネットワークがつながり言葉としての情報処理を促しています。

 

 

ことば遅れのUちゃんは2歳になっても言葉が出ていませんでした、
発達検査では経過観察であり、3歳頃になり『パパママ』、犬を見て『ワンワン』、など単語は出るものの言葉としてつながる事はありませんでした。
4歳頃の検査で発達遅滞(自閉症スペクトラム)の診断を受け、言葉の遅れもあり
当院を受診。
週3回くらいの通院を約3か月、上記のエリアを刺鍼ポイントとして施術する事で、
単語から2語文となり言葉がつながるようになり、集中力も安定し意思の疎通が伝わり会話となってきました。

さまざまな感覚を統合させるためにリセプター療法も時々併用していました。
現在では1週間から2週間に一度通院されています。

まだまだ他にも発達・成長している症例はたくさんありますので、
症状例をご覧いただければと思います。


https://www.maeda-shinkyu.com/list-cat/ped01/

コロナ禍の影響で皆様外出が制限され、人との会話が減っている事と思います。
言語を使って人とコミュニケーションをとる事で、世間の情報を取り入れたり、
生活する意欲がわいたりしますよね。

特に大阪は笑いの文化が根強く少しでも明るい話題へと転換す習性があり、
私も患者様とはユーモアある会話を常に心掛け少しでも元気を与えられる治療に励んでおります。
ぜひ院長の治療を受けていただける機会があれば、
お互いに楽しい会話を致しましょうね!

次回は正確な動きを実現させるため脳からの指令と“運動“に関する内容をお伝えいたします…
お楽しみに!