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はらぺこあおむし エリック・カールさん死去 91歳

絵本の代表作でもある『はらぺこあおむし』…
おすすめの絵本です!

世界各国で世代を超えて親しまれている絵本「はらぺこあおむし」はアメリカの絵本作家、エリック・カールさんの作品です。

そのエリック・カールさんがお亡くなりました。
91歳でした。
(以下の写真は自宅でニュースステーションのTVを見ていて突然の訃報に驚き思わず写真を撮ってしましました)

私も二人の子供がいますが、幼い頃この絵本を読み聞かせしました。

 

エリック・カールさんは1929年にアメリカ、ニューヨーク州で生まれ、
6歳の時にアメリカから両親のふるさとドイツに移り住みましたが、まもなく第2次世界大戦が始まりました。

エリックさんの当時の街の風景は「爆撃機から目立たないよう、家は茶色やクリーム色に塗り替えられて鮮やかなスカーフや服を見ることもなくなったそうです。
街はすべてが灰色だった」と…

青年になりドイツで美術を学んだあと、「ニューヨーク・タイムズ」のグラフィックデザイナーを経て、1967年に絵本家としてデビューされました。

動物や虫といった生き物を豊かな色彩で描く作品で人気を集め、中でも幼いあおむしの成長を描いた「はらぺこあおむし」は1969年にアメリカで出版されたあと60以上の言語に翻訳され、5000万部以上発行されて、世界各地で世代を超えて親しまれています。
その後、日本の出版社「偕成社」の(故)今村廣社長が1976年に日本語版として発売されました。

 

 

カールさんは「私は戦争を経験し、悲しい時代を過ごしました。

その時の悲しさを絵本を通して喜びに変えている」と話されていたそうです。

戦争からの体験で『色』が自由と平和のシンボルとして、心に穏やかさをもたらしてくれると思えるようになった経験から、カールさんは、色鮮やかな絵を描くようになったそうです。

この現代社会ではスマホほ普及により絵本から動画や映像の世界に変化しています。
当院では治療中に『絵本の読み聞かせ』をしていただく事を推奨していますが…
残念ながら治療中にスマホの動画を見せて治療時間を過ごすご両親もおられます。
スマホの動画やゲーム、YOUTUBE、TVなどの見せなしっぱなしは子供の(ゲーム脳)と言われる相手が人ではなく画面上からの映像など一方通行でしか理解できない、コミュニケーションがとりにくい脳が出来上がると…社会現象として現れてきていると忠告している研究者も多くいらっしゃいます。
私はこれから成長する子供にとってスマホの見せすぎは子供にとって非常に危険だとと懸念しております。
(当院の小児治療室は絵本がいっぱいです)
カールさんの絵本の世界からも『絵本の読み聞かせ』の大切さは、
言葉の理解、集中力、色合い感覚、現実と絵本の中の想像の世界とのすり合わせなど創造する脳が養われます、そして何よりお父さんお母さんのやさしい声で話しかけながら読み聞かせをする事で、親子のコミュニケーションが広がる事は間違いありません。
是非、子供たちにたくさんの絵本を読んであげてください。
きっと心の通う子供に育ってくれるはずです。
院長
前田為康