院長コラム『ちょっと診ましょう』

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院長コラム

チャチャからの贈り物:幸せホルモン『オキシトシン』

こんにちは
ようやく小さい秋から少し肌寒い季節となってきましたね。
この時期は夏バテと、寒暖差により体調崩しやすいので、皆さんお気をつけくださいませ。

さて、いつもの院長コラムは人間に関する医療・健康などの内容を書いていますが、今回の『ちょっと診ましょう』は、動物…たびたびブログやコラムでご紹介している『愛犬チャチャ』について…
愛犬チャチャとの介護生活から『鍼灸・マッサージ』を通じて、『幸せホルモン…オキシトシン』分泌についてお話ししたいと思います。

チャチャはパグ犬、いよいよ11月9日で15歳になります。
人間でいうと83歳のおばあちゃん犬です。

現在、右股関節 変形性股関節症でもう全く立つことが出来きず、寝たままの介護生活がこの2年間ほど続いています。

チャチャは近所の大東犬猫病院・高光先生に長く診ていただいて、チャチャの身体の事はなんでも知ってくれている、たいへん心強い獣医師先生であります。

チャチャの股関節のレントゲン=右の股関節が仮骨が付着して変形となっている状態(骨が湧いてる状態)…変形性股関節症の診断がつけられました。

そんなチャチャですが、食欲はあり、毎日2〜3食しっかり食べるので、まだまだ生きますよ〜と言われて、凄く安心しています。

3年ほど前、チャチャの身体が衰えてきた頃、高光先生から鍼灸を施すことに共感いただき、鍼治療やマッサージ、温熱療法などできる限り毎日、施術してきました。

 

チャチャのように、股関節が変形し、徐々に痛みで歩くことが出来なくなると、どうしても伏せた状態で、長時間過ごしてしまいます。

 

室内犬や老犬などは、外出せずに運動不足が習慣化してくると、一気に衰えることが多くなります。

そうなると…手足の筋肉が委縮して弱くなり、関節が硬直し血流も神経伝達も乏しくなり、徐々に立つことが困難となり、とうとう歩けなくなってくるのが現状です。

このように、運動する時間が減ってきた老犬には、鍼治療やマッサージをすることで、むくみの予防、筋肉の萎縮を防ぎ、少しでも健康維持が期待できます。

 

 

また、鍼治療・マッサージは血液やリンパの流れを良くし、老廃物を除去し、患部に酸素や栄養を送り込むことで血行促進となり、筋力低下の回復を促進してくれるのです。

 

※結論的に犬も人間も同じで治療することが大切なのです。

 

 

チャチャはおしっこやうんち、お腹が減った、喉が渇いた、お部屋が暑い! など、いろいろな要求に対して鳴いたりサインを出しますが…
人と犬では言葉での会話ができないため、どこが痛いのか、どこが調子悪いのか?
などの情報は、如何に犬の気持ちを察知することで得るのです、更に施術となれば、身体の全てを触診し表情や体感、そして反射などを確認しながら施術ポイントを探っていきます。(人間を施術する以上に手先の間隔を敏感にしなければなりません)

写真は下半身と股関節のマッサージを施しているところ…
※下肢の筋肉が痩せて筋肉が衰えているので、股関節脱臼に注意が必要です。

犬の東洋医学…経穴図

 

そして、これから【幸せホルモン…オキシトシン分泌】についてのお話しに入ります。

犬にマッサージをおこなうことで得られる効果の一つに幸せホルモン分泌による長寿効果があります。

人間は様々な研究からも、犬がかわいいと思う気持ちでが、オキシトシンを分泌させていると言った研究データーがあります。

頭頂葉の上の後ろの部分にある、上頭頂葉後部から出るオキシトシンは、自分と他人や動物とを区別する場所なのです。

このオキシトシンが分泌することで、愛情が芽生え、人間にとっても犬にとっても、様々な自然治癒力…

即ち、病気に対して向き合う力が湧いてくるのです。

たとえ、犬だとしても人間からの愛情は受け取っているので、かわいいあまりに頭や身体を撫でる行為は(マッサージ含めて)は、幸せホルモンの「オキシトシン」を分泌しているのはずなのです。
(これは…人間も動物も同じ)

この幸せホルモン(オキシトシン)の分泌が多い犬は、性格が穏やかになったりストレス値が低く、長寿になる確率が高いと考えられています。

 

私はチャチャを抱っこして抱きしめる瞬間〜キュッと…なるのです。
この瞬間にオキシトシンが脳から分泌されてるのだ~と、実感しています。


オキシトシンが分泌されると……
人間では身体や精神面において以下のような効果があります

◎幸せな気持ちになる
◎心が癒されてストレスがやわらぐ
◎自然治癒力が高まる
◎免疫力も高まる。
◎心拍数が安定して心臓のはたらきが良くなる
◎血圧が安定する
◎社交的になって人と関わりたい気持ちが高まる
◎人への信頼感や親近感が高まる
◎母性が高まる(子供への愛情など)
◎相手を許す気持ちになる
◎心も体もぐんぐん元気に……

 

そして、チャチャは当院の患者様からもスタッフの皆さんからも、ほんと愛情たっぷりにかわいがっていただき、私はとても感謝しています。
そしてチャチャから私達にも癒しを与えてくれて、お互いオキシトシンを分泌し、いつしか幸福な心が芽生えているのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

今年の夏は金剛山の渓流での水中リハビリをして、
足腰の筋力トレーニングに励みました(チャチャは大喜び)

そしてチャチャは一日のほとんどは睡眠していて
起きているときは、鍼灸治療とマッサージ、温熱療法を施しています、立てない身体ではありますが、とても健康的な毎日を過ごしています。

食べて、飲んで、寝て、そして治療、…すると健康的なおしっこ、うんちをいっぱいして…
ほんと幸せなチャチャなのです。

いつかお別れの日が来るのかと思いつつ、このまま私の胸の中でスヤスヤと寝たまま苦しまずに老衰となれば~と、覚悟しながらも…毎日介護状態のチャチャを見守りながら、お世話を楽しんでいます。

最後に大切なのは飼い主と愛犬との信頼関係の向上です。
前途のように「オキシトシン」は犬でもマッサージすることで分泌されます。
人間も犬もお互いがリラックスしている状態は信頼が深まり、身体を撫でることで、脳への刺激が与えられます。オキシトシンの分泌は認知症などの予防にも効果が期待出来ます。

 

そして、チャチャは時々、私の代わりに院長先生になり、患者様に肉球でマッサージを行い、とても喜んでくれる患者様もいるほど、とても人気が高くて愛されています。

高光先生から『犬と私の十戎』と言う言葉を教えていただきました。

この言葉は…映画にもなったそうですね。

犬の十戎
https://www.tv-tokyo.co.jp/inu10/10kai.html

 

当院で最高齢のHさんとツーショット写真!
お互い長生きしようね〜と握手しました♪

最後に…

人間も犬も心があり、その心を通じ合わせているのは脳であり、脳は愛情を産み、育てます。

この愛情こそが人間の生きる源であり自然治癒力を高める、何よりの処方箋だと思います♪♪♪

私達は『愛ある施術』をスローガンに、いつも患者様と向き合っています♪

皆さん、チャチャは時々診療室に出勤していますので、是非、チャチャの癒しで元気をもらってくださいね。

チャチャ…いつもありがとうね!まだまだ長生きして私達に癒しを与えて下さいね。

院長:前田為康

TEL.072-873-7171
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