院長コラム『ちょっと診ましょう』

院長コラム『ちょっと診ましょう』

院長コラム

パリ・パラリンピック 思いを寄せて…

いまフランスパリでは…パリ・パラリンピック2024が開催されています。
2024年8月28日~9月8日

皆さんパラリンピックをもう既にご存じだと思いますが…
パラリンピックは…4年に一度リンピックの後に開催され、様々な障がいのあるアスリートたちが出場し、スポーツを通して身体能力を競い合う世界最高峰の国際競技大会です。

当院からも堀越信司選手(マラソン)・高松佑圭選手(100・リレー)
お二人の選手をサポートしていますので、パリへ出発前に壮行会を行いました!

 

今回のちょっと”診ましょう”は、パラリンピック(障がい者のスポーツの祭典)
についてお話ししたいと思います。

パラリンピックとは

https://www.parasapo.tokyo/paralympic

パラリンピックの発祥は1948年にイギリス郊外にあるストークス・マンデビル病院でルードウィヒ・グットマン博士が呼びかけたスポーツ大会がパラリンピックの発祥とされています。

詳しく私の過去のコラムにも書いてるので参照に…

https://maeda-shinkyu.com/director/%e3%83%91%e3%83%a9%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%83%94%e3%83%83%e3%82%af%e7%99%ba%e7%a5%a5%e3%81%ae%e5%9c%b0%e3%80%81%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%bc%e3%82%af%e3%82%b9%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%93%e3%83%ab/

ネット関連記事

https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202102050082-spnaviow

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF


国際パラリンピック委員会(IPC)は、大会を通じ共生社会の実現を促進することを目指して、夏季大会と冬季大会の2つの大会となっています。

パラ選手達は障がいがある身体をできる限りパフォーマンスを高めるため創意工夫を凝らして限界に挑み、パラアスリートとして世界の頂点を目指します。

2024年のパリ・パラリンピックの競技は

  • 出場する各国パラリンピック委員会:185か国
  • 競技数:22競技
  • 種目数:549種目

それぞれ多様性を認め、パラスポーツの特性に合わせた障がいのクラスに分け、
誰もが個性や能力を発揮し活躍できる公正な機会が与えられています。

その創意工夫とは道具・用具や補助具…装具や義手・義足・車いすなど、
そして人の関わりとして、伴走やガイド・コーラーと言った選手をサポートする立場まで様々な人が携わっています。

私は選手が所属する組織では、日本パラ陸上競技連盟に所属し、2012年ロンドン・2016年リオデジャネイロ・2020年TOKYO 3大会パラ陸上日本代表チームにトレーナーとして帯同していました。

 

◎日本を渡航する成田空港:取材のあと…

 

オリンピックは「五輪」と言って5つの輪がシンボルマークですが、
パラリンピックは「スリーアギトス」と言って3色のシンボルマークです。


◎スリーアギトス選手村内のモニュメント(リオデジャネイロ)

 

「アギト」とは、ラテン語で「私は動く」という意味で、困難なことがあってもあきらめずに、限界に挑戦し続けるパラリンピアンを表現しています。赤・青・緑の三色は、世界の国旗で最も多く使用されている色ということで選ばれたそうです。

 

◎サブトラックでのトレーナーブース(上:ロンドン 下:リオデジャネイロ)

 

 

◎レーサーと呼ばれる車いす(リオデジャネイロ)

 

 

◎選手村内トレーナールーム(リオデジャネイロ)

 

 

◎下肢切断などではスポーツ用の義手や義足を使います
(ロンドン:リレーメンバー)

 

 

◎閉会式(ロンドン)

 

 

◎味の素ナショナルトレーニングセンターNTC(TOKYO)

 

◎ジャパンチーム トレーナーパートのメンバーと閉会式前(TOKYO)
(東京パラリンピックでパラ陸上のトレーナーを退任いたしました)

 

私はこのパラリンピックの活動経験が、当院の難病を抱える患者様のケアに、
とても重要なヒントが詰まっていると考えています。
”失ったものを数えるな!残されたものを最大限に生かせ!”
(…パラリンピックの父と言われているグッドマン博士の言葉です。)

特に新脳針(頭皮鍼)は脳の神経ネットワークを広げることから、体全体にメッセンジャー物質が飛び交い、臓器同士の会話がなされ、お互いの機能を高め合うことに期待されます。

”何ができないではなく、何ができるか”
つまり、スポーツを通して楽しく、愉快に、前向きであれば弱った機能の代償作用がカバーし機能を高めあう性質が人間には備え付けられているからなのです。

 

パラリンピックがメディアに取り上げられることで、社会の中にあるバリアを減らしていくことの必要性や、発想の転換が必要であることにも気づかせてくれるのではないでしょうか…?
なかなか日本では認知度が低いパラリンピック(障がい者スポーツ)ですが、
東京パラリンピック以降の日本はバリアフリーが進んできてると思います。

是非! 今年はパラリンピックyear!

日々のリハビリ・訓練はもちろんですが、
何かパラスポーツを始めることで、自然に身体が動くこともありますよ!
これから涼しくなる季節、楽しくスポーツの秋を楽しんではいかがでしょうか?

※お近くの障がい者スポーツセンターにご相談されるときっと、良い情報があると思います。

おまけ写真…

  1. この壮行会は、当院の患者様にはすごく勇気と希望を与えてくれたことと思います。

◎約100名の患者様から応援メッセージをいただきました!
…この場を持ちまして、私からも感謝いたします。

 

TEL.072-873-7171
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