院長コラム

Director's Blog

脳の可塑性…脳の機能が回復するまでの流れ

2023年になり初めての投稿です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

長島義明・堀越信司・森壹風

今年も、『いのちⅥ』 写真ギャラリーへ行ってきました。
皆さんよくご存じの堀越信司さんは東京パラリンピックブラインドマラソン銅メダリスト!
常に好奇心あふれる彼は、視覚障害ながら写真が趣味で数々の素晴らしい風景を撮られています。
長嶋さん、森さんは世界の風景や人など写真からメッセージやさまざまな思いを表現される日本を代表する写真家であり、素晴らしい感性をお持ちのカメラマンです。

今年で第6回…毎年参加させていただいていますが、年始にこの感性豊かな写真の数々を見る事で、
今年も私の脳もは感動興奮がやまない時間となりました。


 

 

『いのちⅥ』の感性豊かな写真家が生み出す作品は、それぞれ皆さんの脳が豊かなである証!
今回の『ちょっと診ましょう』は…
特に前頭連合野が発揮する表現脳とは…そして脳の可塑性についてお話いたします。

脳の可塑性って?…
可逆性とはノルウェーの神経解剖学者のAlf Brodaが自分が脳梗塞になった体験から、 1973年に唱えだした比較的新しい概念です。

脳の一部が損傷・死滅しても、回復は可能とされています。それは脳の『可塑性』があり、残った細胞が損傷、死滅した細胞を補う性質をもっているからです。
脳の細胞は一度失われる2度と再生することはありませんが、あらゆる手段で脳を刺激する事により、脳細胞の配列が変化し、損傷していない部位が壊死した細胞の機能を代替し、運動の記憶が戻る、つまり運動機能が回復されていくという理論があるのです。
※『外部からの力=刺激』となり、神経細胞間のシナプスをつくり、新しい神経ネットワークを形成していくのです。

この理論にもとづくと、従来の健側(健康な身体の半身)で日常生活を成立させるためのリハビリが主流でしたが、病側(麻痺した半身)に対するアプローチも含めた機能訓練が重要になってくると考えられます。現在ではまだ不明な点もありますが、臨床の現場では脳梗塞の後遺症改善の事例が見られます。

また、IPS細胞の研究が進み、今後の再生医療の分野においても、脳の再生が可能となる時代が来るかもしれません。

つまり脳の可塑性とは、神経系の構造や機能が外界からの刺激や影響を受けて変化する性質の事であり、形態の変化を自在に行えるという事なのです。

◎前頭葉の刺激がとても重要なのです。脳のネットワーク形成に重要な事は、目や耳、皮膚(五感)を通して入力されることが脳の活性化につながる。
脳は視覚や、聴覚野、運動野、感覚野など複数の脳エリアでその木の上雄分担しているが、
それら全体をまとめているのが前頭連合野なのです。

特に前頭連合野を刺激することで、脳を効率よく活性化させることができる。

日常の読み・書き・計算や指を使う作業や手足の体操や運動、旅行など楽しい体験や経験など、
観て・聴いて・考えるなどの感覚動作があらゆる脳の刺激となり活性化させるのです。

そして、当院で施術している新脳針の鍼通電刺激は確率共振反応(ノイズや振動など)を起こします。

特に額エリアと前頭部から頭頂部・側頭部エリアへの鍼通電刺激は脳の司令塔でもある前頭連合野に
確率共振反応を起こさせ感覚野・運動野・言語野などにも刺激が伝達し神経ネットワークが広がるのです。

『外部からの力=新脳針による電気刺激』
※前頭葉への電気刺激

 

 

新脳針は頭皮に刺鍼し0,7mmAの超微弱電流を通電し、その外部刺激は確率共振反応を引き起こし、脳の一部が損傷・死滅している場合でも、
神経伝達路を補正し、創造する機能があるため、その部分がそれを補うようにネットワークを形成していくのです。
同じように、老化によって脳神経が断絶した場合でも、神経ネットワークは形成されて行きます。

特に前頭葉への電気刺激は脳全体に神経ネットワークを広げるために重要なのです。

簡単に脳(前頭葉)が鍛えられる一例
◎私が日常で前頭連合野を鍛える有効な方法

・日常の作業を行うときは何を目的にしてるのかをしっかりと意識する。
・友人や会社の同僚などとのコミュニケーションを積極的に意識する。
・食べ物をよく噛みしっかり味わう。
・好奇心を持ち旅行の計画を立てたり、予算計算をしたり、本を音読したりする
・五感を意識して生活する
・ポジティブな言葉を使う意識をする…
etc…

なんて、いろいろ話しましたが、
いま暦では大寒の時期、日本列島冬将軍が次々とやってくる季節です。

冬は冬眠しても良い季節なので…
あまり気を張りすぎず、
『早寝、遅起き』
しっかり睡眠と栄養を蓄え、
身体機能の恒常に努めてくださいね。

院長