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2. 好きな事をみつける
私たちの治療院には脳神経疾患の患者様が多く来院されています。
一度ダメージを受けた脳の神経細胞は元に戻ることは二度となく、委縮した脳細胞を100%
元に戻すことも難しいと言われていますので、脳神経疾患患者様の中には生きる希望や気力を失っている方もたくさんいらっしゃいます。「新脳針」療法は、障害されている脳のエリアに対して針を打ち、微弱電流を流し、脳に刺激を与える方法です。しかし、脳はそれだけでは簡単には変わりません。良くなる人と良くならない人の運命の分かれ道、それはなんだと思いますか?
それは、自分の好きな事をやっているかいないかと言うことです。
私自身も、今までに何度となく調子の悪い時がありました。そんな時は何をする気にもなれず、自分は何もできない、自分は役に立たない人間だと落ち込んだりもしました。しかしある時、これではダメだと、何か好きな事に打ち込むことにしました。私は食べることが好きでした。私の母は早くに亡くなりましたので母の料理のレシピを直接教えてもらうことはありませんでしたが、昔、母が良く作ってくれた煮込みハンバーグ、けんちん汁、ちらし寿司など記憶に残る味を思い出して何度も作りました。母の味を探しているうちに、母への思いや小さい頃の思い出、いろいろな事が頭に浮かび、とても幸せな気持ちになりました。そうしているうちに、その時の落ち込みからはいつのまにか脱けだせていました。
私の例は単なる心の落ち込みだったかもしれませんが、心の落ち込みはやる気もなくす、という点では全くの別物でもないという気がします。
好きな事をしているとき、脳は非常に喜びを感じます。
小さなことで構いません。
自分の好きな事を探してみましょう。
そして好きな事をやってみましょう。
それが出来た時、あなたの脳は変わるはずです。先日、この話を銀座の患者様であるO様にお話ししました。
O様はお菓子作りがお好きだとのことでした。
そして、来月の私の銀座診療日には作ってきてくださると約束してくださいました。
今から楽しみにしています。参考文献
好きな事をすると脳はよみがえる(瀧 靖之著)「コラムを書いた後に、約束通りケーキを焼いてきてくださいました。Oさんの愛情がたっぷり入ったとても美味しいシフォンケーキでした」
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