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ジストニアとジスキネジア

院長の前田為康です。
患者さまから
ジストニアとジスキネジアの違いについて、
よく質問されるので、少しですがブログにてお答えいたします。

ジストニア(dystonia)とジスキネジア(dyskinesia)は、どちらも「不随意運動(自分の意思とは無関係に起こる異常な動き)」に関係する運動障害ですが、原因・症状・特徴が異なります。

以下に、違いをわかりやすく整理しますと…

ジストニア(Dystonia)

定義:
筋肉が持続的または断続的に不随意に収縮し、異常な姿勢やねじれた動きを引き起こす運動障害。

主な特徴:

  • 筋肉がこわばる(緊張が高まる)

  • 身体の一部がねじれるような動き(例:首が傾く、手が曲がる)

  • 特定の動作や姿勢で悪化する

  • 顔・首・手・足など、局所または全身に起こる

例:

  • 眼瞼けいれん(まぶたがピクピク動く)

  • 斜頸(首が一方向に傾く)

  • 書痙(字を書くと手が震える)


ジスキネジア(Dyskinesia)

定義:
身体の筋肉が不規則に動く、多くは**薬の副作用(特にパーキンソン病の治療薬)**として現れる不随意運動。

主な特徴:

  • 体が勝手にくねくね動く

  • リズムのない奇妙な動き(顔・口・舌・手・足など)

  • 動いている間に起こりやすい(例:歩いているときなど)

例:

  • レボドパ誘発性ジスキネジア(パーキンソン病治療中に見られる)

  • 舌や唇が勝手に動く、口をもぐもぐさせる、リズムなくぐにゃぐにゃ、舌がべろべろ動く

 


二つの症状の違いをまとめると

ジストニア ジスキネジア
主な動き 筋肉のこわばり・ねじれ リズムのない勝手な動き・ぐにゃぐにゃ
原因 神経疾患、遺伝、外傷、薬剤など 薬剤性(特にドパミン製剤)
発症のタイミング 特定の動作や姿勢中に悪化することが多い 安静時や動作中に出やすい
現れやすい部位 局所または全身 顔、手、足、体幹、全身
斜頸、眼瞼けいれん、書痙、フォーカルジストニア 口のもぐもぐ、舌がべろべろ動く、アテトーゼ、体幹が勝手に動く

大きな原因・特徴として
ジストニア…心因性、精神的ストレス、薬剤性
ジスキネジア…薬剤性
TEL.072-873-7171
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