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あなたの知らない姿勢の秘密④ (全5回)
こんなに弊害があることを知っても、
あなたはまだ、足を組みますか?
この秘密を応用すれば、普段の生活で筋肉の活動量を上げ、カロリー消費を高め、
代謝を手軽にアップすることも可能です。代謝が上がれば、血流改善や免疫力UPにも!
- 足を組んで座る
- ” 休め ” の姿勢で立ち続ける
- 壁にもたれて立つ
このような姿勢が身体に良くない、ということは、皆さんも何となくご存じのことでしょう。
では・・・ これらの姿勢は、なぜ身体に良くないのでしょう? これらの姿勢に共通することとは?
それが COG と COP の一致 です。
COG とは、center of gravity の略語で、身体重心のことです。
身体重心とは、物を1点で支えられるポイント。例えて言うなら、やじろべーがバランスを取って、支えているポイントのことです。
COP とは、center of pressure の略語で、床反力を統合した作用線のことです。
床反力とは、地面に対して私たちが働きかけている力のことです。私たちが地面に立つことが出来るのも、体重と同等の力を地面から反力として受けているからなんです。もし、あなたが底なし沼の上に立ってしまったとしたら、地面からの床反力を受ける事ができず、そのまま沈んでしまいます。
逆に、あなたの体重以上の力で地面を蹴ることが出来るから、重力に逆らってジャンプすることが出来ます。
つまり・・・ COPとは、あなたが地面に圧力をかけるポイントのことです。
そして、”COG と COP の一致” とは、体を支えるポイントの上に、体の重心を乗せ込むことです。
左右片側、どちらかの足に体重をかけて立ったり、歩いたりすること。
左右片側、どちらかのお尻に体重をかけて座ること。
モデルさんのように、1本の線の上を歩くのも、足を組んで座るのも、壁にもたれて立つのも、これに当たります。
COG と COP を一致させると、身体では何が起こるのでしょう?
じつは、このような姿勢を取ると、体幹を支える ” 腹圧 ” が下がってしまいます。
ここで、腹圧について少しおさらいをしてみましょう。
腹圧とは、簡単に言うと・・・ ” お腹を膨らませる力 ” のことです。 腹筋ではなく、” 腹圧 ” です。
イメージしてみてください。
お腹に左右1つづつ風船が入っているところを。実は、その風船が膨らんだり、しぼんだりして体幹を支えています。
この風船が膨らむから、体幹が安定します。足をドーンと地面に着いた時の衝撃も吸収してくれますし、上半身の重さも支えてくれます。
この風船が膨らんで腹圧が上がると、体幹が安定します。だから、手足を柔軟に動かすことが出来るんです。
逆にこの風船がしぼんで腹圧が下がると、体幹が不安定になります。そうすると手足の動きについていけず、体を痛めたり、バランスを崩しやすくなります。
このような機能を持つ腹圧は、意識してコントロールすることもできますが、普段は無意識下で働いています。
重要なポイントなのでもう1度いいます。
この腹圧は無意識下で自動的に、勝手に働きます。
人は ” 前にならえ ” の姿勢をパッと取っても、バランスを崩して前に倒れる事はありません。なぜでしょう・・・?
これは前にならえの姿勢をとる直前に、身体が勝手に重心を後方に移動させて、腕の重さで前に転倒することを防ぐからです。このように腹圧がしっかり機能していると、重心をコントロールできるため、体幹をしっかり支えます。
この腹圧が下がってしまうと、背骨が中心となって身体を支える事になります。
今まで、腹圧と背骨で体幹を支えていたのが、腹圧が下がってしまうことで、背骨への負荷が大きくなります。結果、腰を痛めてしまいます。
このような状態で、さらに身体を傾けるような姿勢をとると・・・ さらに負担が大きくなることは、想像に難しくないでしょう。
こういった理由で、足を組んで座るのは、身体に良くないんです。
ですが・・・!!
足を組まず、” 休 ”めの姿勢を取らず、壁にもたれないように心掛けていただければ・・・
COGとCOPが一致しない運動を心掛けて頂ければ・・・
腹圧は、高める事が可能です。
腹圧は、横隔膜、腹横筋 (腹筋の一番深層の筋)、骨盤底筋で囲まれた空間で、内側から外側へ向かう力のことです。
腹圧が高まると、このような体幹の筋肉が働き、腰への負担は減ります。
筋肉の活動量も増え、筋活動も増加します。そうするとカロリー消費も上がり、代謝もアップします。
代謝がアップすると、血流の改善も見込まれますし、そうすると疲労の回復を早めたり、免疫力アップにもつながります。
もし、あなたが足を組まないで座っているのがツライのであれば・・・
もし、あなたが ” 休め ” の姿勢を取らずに立ち続ける事がツライのであれば・・・
もし、あなたが立っていると、壁にもたれたくなるなら・・・
あなたの姿勢は崩れていることでしょう。腹圧を上げたくても、上がりにくい身体になっていることが予想できます。その場合は、治療が必要になってきます。
性別、年齢、疾患に関わらず、すべての人に共通する法則を基に、理想的な身体に整えていくのが動作改善法です。
今までになかった新しい角度からのアプローチである動作改善法。慢性的な症状でお困りの方は、ぜひ受診ください。
前田針灸接骨院
動作改善法 担当 裏戸 雅行