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あなたの知らない姿勢の秘密5 (全5回)

あなたは座り方で、

こんな間違いをしていま

せんか?

腰を反らせて、胸を張り、アゴを引いて、

脚をそろえる、そんな座り方を維持し続けることが、

良い姿勢だと思っていませんか?

こういった座り方が、良い姿勢だという思い込みは、多くの方が犯してしまう間違いの1つです。

TV番組のひな壇で1列目にキレイな女優さんが座る場合、こういった座り方をされる方が、ほとんどです。ですが…こういった座り方は、TV映り重視で体には負担となります。

もしかしたら、あなたがこのような座り方をよい姿勢だと勘違いしたとしても致し方ないのかもしれません。

では…どういった座り方をすれば、体に負担がかからないのでしょう?

今回のブログは、このポイントをお伝えしたいと思います。

まず、良い姿勢で座るためには?からご説明させていただきます。

そもそも良い姿勢で座るためには、”腹圧が高い”状態が必要です。腹圧は上半身を支える”お腹の風船”みたいなものです。お腹がしっかりと膨らむと風船の弾力がバネのように伸び縮みして、上半身の重さの緩衝もしてくれますし、お腹で下から上半身を支えてくれます。そうすると背骨や腰への負担を減らす事が出来ます。

しかし、姿勢を固めて座ってしまうと、どうしても体の重心が片方に偏りがちになってしまいます。そうすると体の重心と体を支える座面のポイントが重なってしまいます。こういった感覚が体に入力されると、腹圧は下がります。

ちょうど脚を組んで座り、片方のお尻に体重をかけるような形です。

重心の偏りがある状態で、腹圧が下がり、上半身の重さがダイレクトに体の片側にかかれば、それだけで負担が大きくなることは、ご想像できるのではないでしょうか?

その他にも、ソファーなどにもたれて座るのも、体には負担となってしまいます。

なぜなら、ソファーにもたれて座ると、体幹が体を支えてバランスをとる必要がなくなるため、腹圧が上がりません。そうなると、先ほどと同じように体への負担は増えてしまいます。

それに加え、もたれて座ることで背中が丸まり、骨盤も後ろへ傾きがちになります。骨盤が後ろへ傾いてしまうと、体を支えるポイントであるお尻の骨が、座面にしっかりと当たらず、体を支えづらい状態になります。

そのため、座面が柔らかすぎるソファーや車いすなどでは、体を支えて座ることが、より一層難しくなります。

その他にも女性の方に多いのですが、脚をぴったり閉じて座ることも、骨盤が後ろへ傾く要因となります。なぜでしょう? 脚をピッタリ閉じて座ると、脚が邪魔して骨盤を立たせづらくなるからです。

 

ここまでを少し、おさらいしてみましょう。

姿勢を固めて座ると、体の同じ箇所、同じ筋肉に負担がかかり、姿勢がくずれていきます。

もたれて座ると、体が体を支える必要がなくなります。そうすると体幹の筋肉に刺激が入らず、体を支える力がドンドン弱くなります。結果的に姿勢が崩れやすくなります。

 

では、どう座ればいいのでしょう?

①:まず、座るイスは、ある程度硬さのあるものをオススメします。ソファのような柔らかい座面は、体を支えるポイントがぼやけてしまい、座位が不安定になります。

②:同じ理由で座るときは、比較的浅めに座りましょう。

③:座った時には、足の裏をしっかり地面につけます。それだけで体を支える範囲が増え、重心をコントロールしやすくなります。

④:座った際には、両膝の間をこぶし2つ分くらい開きます。そうすることで骨盤を立ちやすい状態をつくれます。

⑤:体を固めず、むしろ『少し揺れてる』くらいのイメージで座ることで、体の一か所に負担がかかることを防ぎます。

座り方のポイントは、以上の5つになります。

もし、あなたが良い姿勢で座ることが出来るなら…

良い姿勢=腹圧が上がっている状態です。腹圧が上がっている状態は、体幹の筋肉がしっかり働き、刺激が入る状態です。筋肉がしっかり働けば、基礎代謝の向上も見込めます。

つまり、きちんと座れば、座っているだけで体幹のトレーニングやリハビリにもつながります。

お仕事上、1日中座りっぱなしという方も多いと思います。良い座り方を取り入れて頂いて、体への負担を減らすだけでなく、体幹に刺激を入れて、良い姿勢の獲得を目指してはいかがでしょうか?

 

全5回にわたって、姿勢についてお伝えさせていただきました。何か皆様の生活に1つでもプラスになる情報をお伝えできていれば幸いです。

 

動作改善法 担当:裏戸 雅行