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本日のオススメ本「だいこん」山本一力

こんにちは。本日ご紹介するのは、江戸時代ものです。

主人公のつばきが、大火や野分(台風)、洪水、親の借金など、数々の天災や苦難と闘いながら力強く生きていき、一善飯屋を始めて…という立身出世の細腕繁盛記。

 

長編ながらテンポよく読め、江戸の生活がまざまざと脳裏に描かれて、人物が生き生きと立ち回ります。本を読んでいるというよりは、自作の映画が勝手に頭の中で上映されはじめるように引き込まれます。

 

“しゃばけ”を以前紹介しましたが、あれがSF調(妖怪などがでるので)だとすると、山本一力さんの作品は、きっちりリアルです。まるでノンフィクションを読んでいるかのような気分になります。

10作ほど読むと、深川の町が舞台になっていることが多いと感じます。井戸水に海水が混じり塩辛い、など、深川に妙に詳しくなってしまいました。(笑)

 

本のジャンルもいろいろですが、退屈で刺激がほしいときにはミステリーやサスペンス、ストレス過剰気味ならスカっとするヒーロー系SF、など用途分けして読むと精神のケアにもなります。山本一力さんの作品は…心が乾いたときや、やる気が出ないとき、などに程よい感動や反省や勇気をもらえます。ご一読ください。

 

大阪本院 ばんどう