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第63回全日本鍼灸学会(愛媛大会)
第63回全日本鍼灸学会(愛媛大会)
院長先生 学術発表のお知らせ2014年 5月16日(金)~18日(日)
愛媛県 ひめぎん会館前田為康院長先生が大阪大学・神経機能形態学教室
より学術発表致します。聴力維持における鍼通電刺激(EA)の作用機序の解明
「P75ノックアウトマウスを用いた検討」1)大阪大学大学院 医学部医学系研究科 神経機能形態学教室
2)近畿大学 東洋医学研究所
分子脳科学研究部門
3)前田中国医学研究院グループ:
前田針灸接骨院
前田為康(1)(3) 谷口学(1) 宮田真吾(2)佐藤真(1)遠山正彌(2)タイトル:「鍼電気刺激(EA)の進行性難聴に対する聴力維持の解明」
サブタイトル:「P75ノックアウトマウスを用いた検討」
キーワード
1 鍼電気刺激(EA)
2 P75ノックアウトマウス
3 進行性難聴
4 ラセン神経節細胞
5 Trks受容体
1)大阪大学大学院 医学部医学系研究科 神経機能形態学教室
2)近畿大学 東洋医学研究所 分子脳科学研究部門
3)前田中国医学研究院グループ:前田針灸接骨院
前田為康(1)(3) 谷口学(1) 宮田真吾(2)佐藤真(1)遠山正彌(2)
【目的】EA(鍼電気刺激)が聴力改善に有用であるとの臨床報告はあるが、その作用機序については明らかにされていない。そこで本研究では加齢性の進行性難聴を示すP75ノックアウトマウス(KO)をモデルとし、EAが聴力維持効果、感覚細胞及び神経細胞に及ぼす影響を検討した。
【方法】P75KOマウス(EA群n5・非EA群n5)に対し、難聴発症前の2ヶ月令よりEAを実施した。配穴=両側(聴宮・翳風)、鍼幅0.16m/m・長さ4mm平軸鍼を使用。刺激頻度1Hz・0.7mA・1w/2回・3 0分間、毎回耳介反射を測定した。6ヶ月後に4%PFAで還流固定後、蝸牛を回収、EDATA処理による脱灰処理後パラフィン包埋し組織学的に検討した。【結果】EAを続けたマウスは聴力が維持されていること確認した。また、組織学的な検討によりEAの効果として1)外有毛細胞の脱落が抑制されること、2)ラセン神経節細胞数の減少を抑制すること、3)ラセン神経節細胞におけるTrks受容体の発現を増強させること、以上の3点を明らかにした。
【考察】in vivoによるEAの作用機序の解明は他に報告例がない。本研究課題で用いたP75KOマウスは有毛細胞やラセン神経節細胞の変性・脱落が4ヶ月令より基底部側から始まり徐々に頂回転へ進行する。これは人における加齢性の進行性難聴(老人性難聴)の病態像に非常によく似ている。このP75KOマウスに対し、EAによる聴力改善効果は遠心性抑制経路であるTrks経路を通じての抑制効果と考えられ、今後老人性難聴のメカニズムの解明への進展が期待される。
【結語】今回、老人性難聴のモデルマウスであるP75KOマウスを用いた実験より、EA が加齢性難聴の治療に有効であることが示された。EAは臨床での老人性難聴において効果が期待できる可能性が示された。
学会のHPと発表時間の確認は
こちらまで
⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩http://taikai.jsam.jp/index.php?
http://taikai.jsam.jp/siteNo60/files/2014ippanendai.pdf
今回の発表は、難聴マウスを使っての、最新の難聴針灸についての
発表です。
是非、院長先生の発表を聞きに行きませんか?受付
武井久美子