院長コラム『ちょっと診ましょう』

院長コラム『ちょっと診ましょう』

院長コラム

ジストニア(不随意運動)と新脳針

こんにちは~

いつも院長コラム
【ちょっと診ましょう】を拝読いただきありがとうございます。

 

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
新店舗でのスタートして、はや1か月がたちました。

この約1か月半たいへん忙しい日々を過ごしてきましたが、
お陰様でよいスタートを切り快適に新店舗での診療をさせていただいています。

 

  

いよいよ6月に入り梅雨も本番となっておりますので、

皆さまにとってお身体ジメジメ、だるさが出ているのではないでしょうか?

 

我が家の愛犬のチャチャは現在13歳のおばあちゃんです。
チャチャの脚は片方に座り込む習慣で、股関節が変形してしまう(変形性股関節症)症状と時々身体や下肢の震えがある為、

最近は足が弱り、以前のように歩くことができず、座ってばかり、寝てばかりの時間が増えてきました。

特にこの梅雨時期は身体の調整が難しいようです。

今後の症状の進行が少し心配です。
(少しでも歩く時間を作る為、車いすを購入しました)

 

 

今回の『ちょっと診ましょう』は、

チャチャの病状も考慮しふるえや振戦、勝手に動くなど不随意運動…
また不随意運動のあらゆるタイプの患者様は当院でも多く来院されていることから、
ふるえなどの不随運動についてお話ししたいと思います。

 

私達は動きたいときに自分の身体を自分の意志で動かし、物を取りたいときには手を使い、歩きたいときには足を動かし、喉が渇いたり食事をとる時には口やあごを使って飲食をします。
それは脳が正常に信号を送って末梢の神経を使って手足、顔口などの筋肉に神経(信号)を送っているからなのです。
このような自分の意志で身体を動かす事を『随意運動』と呼びます。
しかし、何らかの原因(病気)で脳から正常に発信させる信号(神経)が送れなくなると、自分の意志で身体が動かせなくなり、また自分の意図とは無関係に身体が動いてしまって異常な動きとなることがあるのです。

それが『不随運動』と呼ばれています。


【随意運動の仕組み】

前に述べたとおり、身体を動かすためには、脳からの指令がなければ運動を実行することはできません。
私達が「随意運動」するには、脳の『大脳皮質』(運動区)と『基底核』と呼ばれる部分が密接に関係しています。大脳皮質(運動区)から情報の信号を受けた大脳基底核は
皮質脊髄路(錐体路)から手足末端へ伝達されます。

①ルート(大脳皮質→大脳基底核→脊髄)=運動機能や認知、そして情緒などの精神的な機能に影響をもたらす神経回路。
②(大脳基底核→脳幹系→脊髄)=姿勢や平行、歩行バランスなどを調整する神経回路。
の2パターンに分かれて情報信号が発出されます。

この様に随意的な運動には、大脳皮質、大脳基底核、脳幹、脊髄など、それぞれの部位に情報を伝達され、その信号は「神経伝達回路」として成り立っているのです。

 

【不随意運動の仕組み】

上記の内容から脳の奥底にある「大脳基底核」という部位は運動を止めるや発するなど制御学習などの調節や取得を担い、意識せずにできる「自然な運動」として大きな役割を持っていますが、脳内の神経ループ、大脳基底核や脊髄からの錐体外路系に何らかのダメージが発症している場合、不随意運動が発症すると考えられます。

バイクで例えると、安全に前に進むために、「アクセル」と「ブレーキ」がバランスよく働き運動パターンになっていますが、その状態に異常を起こしているイメージです。

この様な事から不随意運動は、さまざまな状況においても、決まった運動が生じるわけではなく、いろいろなパターンの不随意運動があるのです。

【私が臨床上診察してきた中での、さまざまな不随意運動のパターンを生ずる病的症状を以下に挙げました】


【全身性】

アテトーゼ…不規則に発症し、その時間はさまざま

ジストニア…身体の捻転、姿勢異常、反復動作など、ある程度なリズムで動く

ミオクローヌス…突発的に筋肉が収縮する症状、単発的な筋萎縮

バリスムス…激しく手足が動く症状、大きな身体の運動

ジスキネジア…舞台運動、振戦、バリスムス、ジストニア、ミオクローヌスなどの症状を、いくつか組み合わせて起こるケース

ミオキミア…ピクピクと筋肉や皮膚が震えるような症状

本態性振戦…その部位の動きを意識したり、力を入れるタイミングで、ヒラヒラ、プルプル手が動く症状

舞台運動…まるで踊っているかのような不随意な運動が発症、上肢下肢から全身に生じる

 

【局所性】

メージュ症候群、眼瞼痙攣、眼瞼下垂…目の周囲、瞼の筋肉が異常に収縮する、メージュはまぶしいく目を開けれない。

フォーカルジストニア…音楽家、楽器演奏者、※フルート、サックスの管楽器、ピアノ、ギター、ドラム(バスドラ)などあらゆる操作する部位に発症

発声障がい…声楽、歌手、アナウンサー、声優、など声を発する職業人、発するタイミングで声が出にくい。その他ストレスの多い一般の人にも発症する

痙性斜頸…視覚情報、上肢の動き、人前、鏡前、など状況により発症

書痙…文字を書くタイミング、ペンを持つタイミング、パソコン操作で発症

チック…子供に多く目をパチパチ閉じたり、喉を鳴らす、鼻を鳴らす、など生活上で発症

【遅発性】
向精神薬の影響で出現するジストニア症状を遅発性ジストニアと呼び、さまざまな部位で、しかも症状名が異なり、発症もそれぞれに違いがあります。

◎現代医学(西洋医学)では不随意運動の治療法としては下記の治療法が主として行われています。 ※図を参照ください。

【私の見解として…】

◎ボツリヌス療法(ボトックス注射)とは =ボツリヌス毒素から抽出した「ボツリヌストキシン」が入った製剤を、注射器から緊張している皮膚内部組織や筋肉に対して注入いたします。
ボツリヌストキシンは人体に悪影響のないたんぱく質であり、神経伝達物質のひとつ「アセチルコリン」の放出を抑えることで、筋肉の働きを緩める作用があります。
緊張している筋肉に上手くボツリヌス菌製剤が作用しますと一時的には緊張が緩和する場合がありますが、期間が過ぎると元の状態へと戻る傾向となります。また緩和せず逆に他の正常な筋肉とのバランスが崩れ動きを極端に悪化させる場合もあるようです。
ボトックス注射を打つ術者のテクニックにもよりますが、ボトックスを注入してから、その効果は2日から1週間くらいで効果として感じるのが一般的です。しかしボトックス注射の効果は持続せづ、約4〜6カ月程度の経過を経て、徐々にボトックスを注入する前の状態に戻っていきます。

◎内服療法(抗コリン)=不随意運動などで緊張している筋肉にアセチルコリンの伝達を遮断させるために薬が投与されることがあります。

※アセチルコリン(信号を隣接する神経細胞や筋肉などに伝達させる素晴らしい神経伝達物質)の作用を遮断するのは、本来持つ他の機能までも衰えさせてしまいます。

伝達を遮断することで、一時的には不随意運動は止まると思いますが、薬が切れると再び不随意運動が発症します。

◎定位脳手術(脳深部刺激療法 DBS)=胸部などにパルス発生器を埋め込み、胸部からの配線を通じて脳内へへ電極を留置させます。その電気刺激が不随意運動を制限させることが出来る手術療法です。

※これらの現代医学(西洋医学)は症状を抑える事を目的に処方されますが、私たちの古典医学(東洋医学)は残されている機能に注目し、その弱っている組織を補うための神経を高める事で身体機能の安定を図ります。

 

不随意運動の症状で臨床経験…新脳針のメカニズム】…私達が独自で開発した新脳針は副作用がない自然療法なのです

※例えばジストニアの場合…

当針灸院(鍼灸院)はジストニアの鍼灸臨床経験は豊富にあり、
不随運動の症状を回復させてきました。
今でもジストニアをはじめ発声障がい、メージュ症候群など多くの不随意運動でお困りの患者様が通通されています。
私達スタッフは、それぞれの不随運動で悩まれている患者様一人ひとりに向き合い症状に合わせて施術をしていきます。

上記に書いた不随意メカニズムでも、まだまだ未開発な事が多いのですが、私たちの取り組んでいる新脳針療法は自然治癒力を高める為の手技療法でありさまざまな不随意運動の症状において改善があります。

【当院にご来院いただいてる主な不随運動の症状の患者様】

①当院独自開発した【新脳針】施術法:頭部にある運動区に(四神総という奇穴エリア)に刺鍼します。

②刺鍼した鍼に0,7mmアンペアの超微弱電流を通電します(外科手術で行われる脳深部刺激療法:DBSの原理を脳の外部、頭皮から脳内に電極を通している事と同じ)

③大脳に流れる血流を促進し脳全体への血流が増え弱っている脳のエリアへ栄養を送ります。

④微弱電流の刺激は『確率共振反応』という現象が起き、脳全体への神経ネットワークとして神経ループが広がります。

※確率共振=(ノイズ、振動、響き、ふるえ、波長、音波、リズムなどから発生する刺激反応)

⑤大脳の運動区、感覚区、平衡区、などから身体、手足から内臓までメッセンジャー物質が飛び交い恒常性を維持するための情報が伝わります。

 

当院の不随意運動(ジストニア)症例集

https://2024.maeda-shinkyu.com/voice/voice_cat/%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A2/

 

【不随意運動に関して身体情報から次の点に注目します】

どこに出るのか…全身か下肢のみ、上肢のみ、片測か、など
いつ出るのか…動き出す前か、安静時か、姿勢保持を保とうとする時か、人前など緊張している時か
いつ出ないか…気楽に寛いでる時か、寝ている時か、自ら意識的に止めてる時、面接している時
どのように出るのか…リズミカルか、振り返り、回旋してるか、大きな運動か規則的か、不規則的か、単純か、複雑か など

ここまで不随意運動の症状が起こるメカニズムについての見解は、まだまだ十分ではないと言われています。
しかし、どのようにして運動の制御が成立しているのかという仕組みを考えていくと、新脳針と「3つのプログラム療法」で少し改善できる可能性はとても高いのです。

また、ボトックスが効いている期間になるべく正常な動きを学習させるためにも、適切な頻度で新脳針と「3つのプログラム療法」を受けていただければその正しい動きを呼び戻し、発症前の正しい動きを再度思い出す状況へと導かせる事へと期待が持たれます。

とても長い文章となりましたが、当院ではコロナ明けから大人のジストニア、子供のチック症状が増えています。
何かとストレスの多いこのご時世、心の病から精神的な緊張として不随意運動への病となる患者様が増えてるのは確かです…
またコロナワクチンの副反応などの後遺症で今までの正常だった状態とは全く違う身体の悪い状態が続き当院を訪れると言った、さまざまなコロナワクチンの後遺症の患者様が増えています。
新脳針は副作用なく、ご本人の自然治癒力を高める為の療法です。
新脳針+『3つのプログラム療法』&温熱療法で少しでも改善していただけることを期待してスタッフ一同、安心、安全に難病と向き合い『やさしい東洋医学』で愛ある施術を目指し、症状改善に技術提供できるよう努めてまいります。

 

下記 過去の不随意運動関連…参考資料

 

https://maeda-shinkyu.com/director/no-18-%e3%80%80%e8%84%b3%e3%81%ae%e6%a7%8b%e9%80%a0%e3%81%a8%e6%96%b0%e8%84%b3%e9%87%9d%e3%80%80%e3%83%81%e3%83%83%e3%82%af%e7%97%87%e7%8a%b6%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/

 

https://maeda-shinkyu.com/director/no-17-%e3%80%80%e8%84%b3%e3%81%ae%e6%a7%8b%e9%80%a0%e3%81%a8%e6%96%b0%e8%84%b3%e9%87%9d%e3%80%80%e3%82%b8%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%8b%e3%82%a2/

 

https://maeda-shinkyu.com/care/intractable/intra06/

 

 

 

TEL.072-873-7171
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